40代男性が痩せるには?仕事が忙しくても続く食事と運動・お酒の付き合い方
40代男性の減量は、食べる量を少し減らし、歩数と週2回の筋トレで筋肉を保つのが基本です。時間を新しく作らず、通勤・昼食・会食に組み込みます。3か月で体重2kg・腹囲2cmの目標、遅い夕食の分食、お酒の量の決め方もまとめました。
Key Pointsこの記事の要点
- 体格を調整したエネルギー消費量は20〜60歳でほぼ一定とされ、40代の太りやすさは会食や座りすぎなど生活の変化による部分が大きい。
- 最初の目標は特定保健指導と同じ「3か月で体重2kg・腹囲2cm減」。1日150kcal程度の差で届く。
- 時間を新しく作らず、通勤・昼食・会議に歩数と食事の工夫を組み込む。遅い夕食は分食、お酒は量を先に決める。
目次8
40代男性が痩せるには、食べる量を少しだけ減らし、日々の歩数と週2回の筋トレで筋肉を保つことが基本です。40代で代謝が急に落ちるわけではなく、太りやすさの多くは会食・飲酒・座りっぱなしといった生活の変化から来ています。忙しい人ほど、運動や自炊の時間を新しく作るより、通勤・昼食・会食といった仕事の流れに組み込むほうが続きます。最初の目標は「3か月で体重2kg・腹囲2cm減」で十分です。
40代で痩せにくくなるのはなぜ?
「40代は基礎代謝が落ちるから痩せない」とよく言われます。たしかに基礎代謝は、筋肉などの除脂肪量が減るにつれて少しずつ下がります。ただ、その下がり方は思われているほど急ではありません。
29か国・6,600人以上のデータを分析した国際共同研究では、1日の総エネルギー消費量は10代後半に最も高く、その後は60代までほぼ一定でした。体格の違いを調整すると、20〜60歳のあいだでエネルギー消費の効率は大きく変わらないと報告されています。
つまり、40代の体重増加は「体が燃えにくくなった」より「入るエネルギーが増え、使うエネルギーが減った」結果と考えるほうが実態に近いのです。40代のビジネスパーソンに多い変化は次のとおりです。
- 会食や接待が増え、夜に高脂肪の料理とお酒をとる日が多い
- 管理職になり、会議とデスクワークで座っている時間が長い
- 在宅勤務で通勤の歩数がなくなった
- 残業で夕食が遅くなり、睡眠時間も削られて夜食や甘い飲み物に手が伸びる
- 運動の習慣がなくなり、筋肉量が少しずつ減っている
よくある誤解 「年齢のせいだから仕方ない」と考えると、手を打てる部分まで見えなくなります。年齢より、上のような生活の積み重ねを一つずつ減らすほうが体重は動きます。
目標はどう決める?3か月で体重2kg・腹囲2cmから
目標は小さく、期限つきで決めます。おすすめは、特定保健指導(メタボ健診後の保健指導)の主な達成目標と同じ「3か月で体重2kg・腹囲2cm減」です。厚生労働省は2024年度からの第4期で、この数値を成果の目安にしています。
小さな目標がよい理由は3つあります。
- 食事を大きく削らなくても届くため、仕事のパフォーマンスが落ちにくい
- 減るペースが緩やかなので、筋肉が落ちにくい
- 達成感が得られ、次の3か月に続けやすい
体脂肪1kgはおよそ7,000kcal前後に相当するとされます。3か月で2kgなら、単純計算で1日あたり150kcal程度の差です。缶ビール350mlを1本減らす、ご飯を茶碗半分減らす、といったレベルの変化で届きます。
記録する項目は、次の3つだけで十分です。
| 項目 | 測るタイミング | 見るポイント |
|---|---|---|
| 体重 | 毎朝、トイレの後 | 1週間の平均が下がっているか |
| 腹囲 | 週1回、へその高さ | 1か月で1cm前後減っているか |
| 歩数 | 毎日(スマートフォンで自動) | 1日8,000歩に近づいているか |
体重は食事や水分の量によって、日ごとに1kg前後動くこともあります。毎朝同じ条件で測り、週の平均で見ると冷静に判断できます。健康診断の腹囲が男性で85cm以上だと、特定保健指導の対象になる目安の一つに当たるので、体重と一緒に腹囲を追っておくと次の健診の結果も予測しやすくなります。
体組成計を選ぶなら、0.1kg単位で表示されるものにします。測った値をスマートフォンに自動で記録できると、週の平均が出しやすくなります。体脂肪率は体内の水分量で変わりやすいので、日々の数値より週単位の流れを見ます。
忙しい平日、どこに組み込めばいい?
忙しい会社員がダイエットでつまずく原因の多くは、「時間ができたらやろう」という計画です。会議が延びた、急な会食が入ったといった日が続くと、計画はすぐに崩れます。そこで、今ある仕事の流れに食事と活動の工夫を差し込みます。
| 場面 | 組み込む工夫 |
|---|---|
| 通勤 | 一駅手前で降りて歩く。駅やオフィスでは階段を使う |
| 会議 | 30〜60分に一度は立ち上がる。1on1は歩きながら行う |
| 昼食 | 定食や和食を基本にし、主食は普通盛りにする |
| 夕方 | 帰りが遅くなる日はおにぎりなどの軽食をとっておく |
| 会食 | 飲む量を先に決め、料理は野菜と魚から手をつける |
| 在宅勤務 | 昼休みに15分歩く。通勤がない分の歩数を補う |
1週間のモデルスケジュール
会食が週1〜2回ある40代会社員を想定した、1週間の組み立て例です。
| 曜日 | 予定 | ダイエットの工夫 |
|---|---|---|
| 月 | 通常勤務 | 一駅歩く。夜に自宅で筋トレ15分 |
| 火 | 残業 | 17時に軽食、帰宅後はおかず中心 |
| 水 | 会食 | 昼食を軽めに。飲む量を先に決める |
| 木 | 在宅勤務 | 昼休みに15分歩く。お酒を飲まない日 |
| 金 | 通常勤務 | 階段を使う。夜に自宅で筋トレ15分 |
| 土日 | 休み | 30分以上のウォーキング。1日はお酒を飲まない |
完璧にこなす必要はありません。予定が崩れた日は、次の日に一つだけ取り戻せば十分です。
食事はどう変える?量・中身・時間の3点を整える
食事は「何かを完全に抜く」より、量・中身・時間の3点を少しずつ整えるほうが続きます。
量:主食と飲み物から減らす
最初に手をつけやすいのは、主食とお酒、甘い飲み物です。主食は「抜く」のではなく「半分にする」が目安です。
| いつもの選択 | 置き換えの例 |
|---|---|
| ラーメンとチャーハンのセット | ラーメン単品に、ゆで卵か野菜の小鉢を足す |
| 大盛りご飯の定食 | 普通盛りにして、小鉢を1品追加 |
| 夕方の加糖の缶コーヒー | 無糖のコーヒーかお茶 |
| 帰宅後の晩酌2〜3本 | 1本にして、2本目は炭酸水 |
| 会議中の個包装のお菓子 | 素焼きのナッツを小袋1つ |
一度にすべてを替える必要はありません。1週間に1つずつ替えていくと、無理なく生活に定着します。間食に向くのは、素焼きのナッツひとつかみ、個包装のチーズ、ゆで卵、無糖ヨーグルト、バナナなどです。デスクには1日分だけ置き、お土産のお菓子は1個だけもらうと決めておくと楽です。飲み物は水、お茶、無糖のコーヒーや紅茶を基本にします。加糖の缶コーヒーや清涼飲料水、スポーツドリンクは、知らないうちに糖分を多くとる原因になります。空腹がつらいときの対処法はダイエット中の空腹対策にまとめています。
中身:たんぱく質を毎食入れる
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病の予防のために、エネルギーの配分に目標量が示されています。
| 栄養素 | 30〜49歳の目標量(エネルギー比) | 40代の食事での目安 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 13〜20% | 毎食、手のひら1枚分の肉・魚・卵・大豆製品 |
| 脂質 | 20〜30% | 揚げ物は1日1回まで。会食の日は控えめに |
| 炭水化物 | 50〜65% | 主食は抜かず、量を調整する |
50〜64歳では、たんぱく質の下限が14%に上がります。減量中にたんぱく質が不足すると筋肉が落ちやすいため、朝食をパンとコーヒーだけで済ませている人は、卵やヨーグルトを足すところから始めてください。昼食は定食を選んで主菜・副菜・汁物をそろえ、揚げ物より焼き物・煮物・蒸し物を選びます。
糖質を減らすか脂質を減らすかで迷う人もいるでしょう。どちらかが圧倒的に痩せるわけではなく、会食で揚げ物が多い人は脂質、主食や甘い物が多い人は糖質を控える方法が合いやすい、と考えてください。具体的な選び方とやり方は糖質制限と脂質制限はどっちがいい?で比べています。
時間:遅い夕食は「分食」で軽くする
食事の内容や睡眠、光の条件をそろえた比較試験では、同じ食事を遅い時刻に食べると、空腹感が強まり、日中の消費エネルギーが下がるという結果が出ています。とはいえ、仕事の都合で夕食を早めるのは難しいものです。現実的なのは、夕食を2回に分ける分食です。
- 17〜18時ごろ:おにぎり1個、ヨーグルト、バナナなどで主食分をとる
- 帰宅後:おかずと汁物を中心に、主食は少なめか抜く
- 寝るまでの時間:揚げ物や脂の多い料理は消化に時間がかかるので、遅い時間は避ける
夕方に何も食べずに帰宅すると、空腹が限界に達して早食い・大食いになりやすくなります。分食は食べる総量を増やすのではなく、1回分を分けるだけという点がポイントです。
運動は何から始める?歩数と週2回の筋トレ
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に次の3つを推奨しています。
- 歩行かそれ以上の強さの身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上)
- 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
- 筋力トレーニングを週2〜3日。あわせて座りっぱなしの時間を減らす
いきなり全部をこなす必要はありません。まず今の歩数を知り、そこから1日1,000〜2,000歩増やすのが現実的な一歩です。在宅勤務の日は通勤がない分、歩数が大きく減りがちです。出社日と在宅日の歩数を比べると、補うべき量がわかります。オンライン会議の合間に立ち上がる、電話は立って受けるなど、1時間に一度は体を動かすきっかけも作りましょう。
筋トレは自宅で15分
ガイドでいう筋力トレーニングには、スクワットや腕立て伏せのような自重の運動も含まれます。40代から始めるなら、次の組み合わせで十分です。
- スクワット 10回×2セット
- 膝をついた腕立て伏せ 10回×2セット
- お尻を持ち上げるヒップリフト 15回×2セット
週2回、たとえば水曜と土曜の朝に行います。関節に痛みがある人や、長く運動をしていなかった人は、回数を半分にして始めてください。食事の調整だけでも体重は減りますが、筋トレを加えると、体重が減っても筋肉を保ちやすくなります。
仕事後にジムへ行く気力がない日は、帰り道で一駅分歩くだけでも運動になります。朝のほうが時間を取れる人は、出社前に10分の筋トレを入れるのも一つの方法です。有酸素運動の時間や、夜に運動するときの終える時刻の目安は有酸素運動は何分・いつやる?で扱っています。
注意 胸の痛み、息切れ、めまいがある人や、高血圧・心臓病で治療中の人は、運動を始める前に主治医に相談してください。
お酒を飲みながら痩せられる?
お酒を完全にやめなくても、量と飲み方を管理すれば減量は進められます。ただ、お酒は甘くない種類でもアルコール自体にエネルギーがあり(1gあたり約7kcal)、つまみも進みやすくなります。
純アルコール量で把握する
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」は、お酒の量を「純アルコール量(g)」で把握することをすすめています。計算式は「飲んだ量(mL)×度数÷100×0.8」です。
| お酒(量・度数) | 純アルコール量 |
|---|---|
| ビール中瓶・ロング缶(500mL・5%) | 20g |
| 日本酒1合(180mL・15%) | 約22g |
| ワイン グラス1杯(120mL・12%) | 約12g |
| 焼酎(100mL・25%) | 20g |
| 缶のハイボール(350mL・7%) | 約20g |
同じガイドラインは、国の健康づくり計画で「生活習慣病のリスクを高める量」を1日あたり男性40g以上としていることを紹介しています。ビールのロング缶2本、日本酒なら2合弱で届く量です。ただし、これは「ここまでなら安全」という量ではありません。高血圧などでは少量の飲酒でもリスクが上がるとされ、飲む量が少ないほどリスクは小さくなります。
ガイドラインが示す飲み方の工夫
- あらかじめ飲む量を決めてから飲む
- 飲む前か飲みながら食事をとる(血中アルコール濃度が上がりにくくなる)
- 合間に水や炭酸水を飲む
- 1週間のうちに飲まない日を設ける
受診の目安 お酒の量を減らそうとしても減らせない、飲まないと眠れない、健康診断で肝機能(γ-GTPなど)や血圧の数値を指摘されている場合は、医療機関に相談してください。
会食・出張・寝不足が続く週はどうする?
40代の減量が崩れやすいのは、ふだんの平日より「例外の日」です。例外の日をあらかじめ想定しておくと、1回の会食で計画全体をあきらめずに済みます。
会食がある日は前後の食事で調整する
会食の日は、昼食を主食少なめの定食やそばなどで軽めにします。会食では、最初に野菜や刺身、焼き物から手をつけ、つまみは枝豆、焼き鳥の塩、冷ややっこから選び、揚げ物と締めの炭水化物は控えめにします。翌日は体重が増えていても、多くは塩分と水分によるものです。食事を抜いて取り返そうとせず、いつもの食事に戻してください。会食での立ち回りは会食・接待の食べ方戦略で詳しく扱っています。
出張の日は朝食と歩数を味方にする
ホテルの朝食ビュッフェは、主食・卵・野菜・味噌汁をそろえやすい場面です。パンと菓子パンの組み合わせは避けます。駅弁は揚げ物の多いものより、焼き魚や煮物の入ったものを選び、新幹線の乗り換えや駅の階段で歩数を稼ぎます。
在宅勤務の日はだらだら食べを防ぐ
冷蔵庫や台所が近く、だらだら食べが起こりやすくなります。食べる時間を決め、お菓子は仕事部屋に持ち込まないようにします。昼食は前日の夕食を多めに作って取り分けておくと、手軽で栄養の偏りも防げます。
寝不足の週は食事を削らない
睡眠が足りない週は、食欲が強まりやすく、甘い物や脂っこい物に手が伸びがちです。このような週に食事を大きく削ると反動が出やすいため、まず睡眠時間の確保を優先します。夕方以降はカフェインを控えると、睡眠への影響を減らせます。減量は数か月単位の取り組みなので、1週間の乱れは大きな問題ではありません。
受診の目安 健康診断で血糖・血圧・脂質・肝機能の数値に「要受診」がついている人は、自己流のダイエットより先に医療機関を受診してください。治療中の人は、食事療法の内容を主治医と相談してから始めましょう。
今日からやること
- 明日の朝から体重を測り、週の平均と週1回の腹囲を記録する。3か月後の日付と「体重2kg・腹囲2cm減」をメモする
- 今夜の主食を茶碗半分減らし、代わりにたんぱく質のおかずを1品足す
- 明日の帰り道で一駅分歩き、週2回の筋トレ15分をカレンダーに入れる
- 夕食が20時を過ぎそうな日は、17〜18時におにぎりかヨーグルトを食べる
- 次の会食の前に「今日は〇杯まで」と決め、お酒を飲まない日を週2日決める
FAQよくある質問
Q40代になると基礎代謝が大きく落ちるので痩せないのですか?
基礎代謝は筋肉量の減少とともに少しずつ下がりますが、29か国6,600人超を分析した国際研究では、体格を調整した1日のエネルギー消費量は20〜60歳でほぼ一定でした。痩せにくさの主因は、会食や座りっぱなしなど生活面の変化と考えるほうが対策を立てやすくなります。
Q1か月に何kg減らすのが目安ですか?
特定保健指導の主な目標である3か月で体重2kg・腹囲2cm減を基準にすると、1か月あたり0.7kg前後です。急な減量は筋肉も落ちやすく、仕事の集中力やリバウンドにも響きます。まずはこのペースを3か月続けることを目指しましょう。
Q夕食が22時を過ぎる日はどうすればよいですか?
17〜18時ごろにおにぎりやヨーグルトなどの軽食をとり、帰宅後はおかずと汁物を中心にした軽めの夕食にします。主食を夕方に回すイメージです。揚げ物や脂の多い料理は消化に時間がかかるため、遅い時間は避けたほうが無難です。
Qお酒を飲みながらでも痩せられますか?
量を管理すれば不可能ではありませんが、お酒そのものにもエネルギーがあり、つまみも進みやすくなります。厚生労働省のガイドラインは、飲む量を先に決める、食事と一緒に飲む、合間に水を飲む、飲まない日を作るといった工夫を示しています。
Q持病がある場合も同じ方法でよいですか?
高血圧・糖尿病・脂質異常症などで治療中の人や、薬を飲んでいる人は、食事や運動を大きく変える前に主治医に相談してください。とくに糖尿病の薬を使っている人は、食事量を減らすと低血糖が起こることがあります。
参考資料
- 1日に必要なエネルギーは加齢に伴いダイナミックに変動する(プレスリリース) 筑波大学・医薬基盤・健康・栄養研究所ほか
- 第4期特定健康診査・特定保健指導の見直し(令和5年度保健師中央会議 参考資料) 厚生労働省
- 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書 厚生労働省
- 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 厚生労働省
- 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン 厚生労働省
- Late isocaloric eating increases hunger, decreases energy expenditure, and modifies metabolic pathways in adults with overweight and obesity(Cell Metab 2022) PubMed
この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。持病のある方、服薬中の方、体調に不安のある方は、医師などの専門家に相談してください。